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アートで彩る日々の暮らしをコ ンセプトに、水路を挟んで2棟のギャラリー
西側はアート、東側は生活工芸作品の企画展を開催しています。

自我像 吉田尚郁個展
2025.9.26 - 10.7
12:00 - 18:00(最終日16:00まで)
【経歴】
1998年生まれ
2017年愛知県立芸術大学美術学部油画専攻入学
2021年3月愛知県立芸術大学美術学部油画専攻卒業
2021年4月愛知県立芸術大学大学院油画・版画領域入学
2024年3月愛知県立芸術大学大学院油画・版画領域修了
【展示】
2021年
・「令和2年度愛知県立芸術大学卒業・修了制作展」(愛知県立芸術大学/愛知) ※桑原賞・優秀作品賞・第1回NAGOYA INNOVATER'S GARAGE賞受賞
・「6人のかいが、」(Enne_nittouren/愛知)
・「第8回未来展」(日動画廊/東京)
・「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2021」(丸の内ビルディング1Fマルキューブ/東京)
2021-22年
・「第1回 NAGOYA INNOVATER'S GARAGE賞」受賞者による展示(NAGOYA INNOVATER'S GARAGE/愛知)
2023年
・個展「Non-Recognition」(新宿眼科画廊/東京)
2024年
・「令和5年度愛知県立芸術大学卒業・修了制作展」(愛知県立芸術大学/愛知)
・「ART LIFE GIFU 2024」(aqui taco/岐阜)
2025年
・「CROSS POINT #4」(GMBB GM-45/クアラルンプール)
・個展「"かせつ"としての表象」(ニュー銀座堂/岐阜)
【 作家コメント 】
これまで、コミュニケーションにおける言語・記号といった代替物による主体の翻訳・単声化と表示、そしてそれら代替物を利用した他者に対する計測的な理解、といった記号論的な観点から「共約不能な文化的・精神的”他者”をいかに理解しようとするのか」「国内外でヒトの多様な在り様が表面化し、コミュニケーションにおける想像力の重要性が増す一方、全体主義化・均質化が要請される資本主義競争社会の制度的・思想的潮流の中で、多様性を認め共存することは可能か」、こうした疑問をテーマとし制作活動を行ってきた。
6月にニュー銀座堂で行った個展『"かせつ"としての表象』では、不可視であり把握し得ない自身の(もしくは他者の)主観的情動を計測するために言説は架設されるが、一方で指示対象を別の形態において再現したに過ぎない言説は、価値観や評価の多様性・流動性を鑑みれば常に取り外され脱構築の可能性を想定されるべきものであるという考えから、「仮設・仮説」をキーワードとし作品を展開した。
現在、新しいシリーズに取り組んでいる。鏡面に直接描く自画像である。従来の自画像は鏡に写った像を、別途用意した支持体に描写する間接的な手法である。それは予め構図を決定し、スポークやデスケル等で測りながら、統一的な自身の像を描き出すものであった。現在取り組んでいる自画像は、不可抗力的な身体の動きや鏡の位置のズレ、またペン先が画面に触れる際の目の焦点の変化などにより、リアルタイムに構図が変化する。その結果、非単声的・非完結的で、動揺し、統一的な像を結ぶことのない複眼的な自画像となる。
本展ではこれまでの問題意識を引き継ぎつつ、自己や他者の表象について別の角度からアプローチしたこうした作品群を旧作と共に展示する。