李禹煥展
お休みの日のギャラリー巡り 2023.2.8(水)
兵庫県立美術館の李禹煥展を観に行ってきました。
もの派 李禹煥 木・石などの「自然素材」や、紙・鉄などの「未加工の素材」 何かを創造するのではなく素材としての「もの」に注目した芸術。 李禹煥の「余白の芸術」
まず会場で一番最初に飛び込んできたのがオレンジやピンクの蛍光塗料で描かれた三連画『風景 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』 強烈な色が床や天井に反射し、その空間に包まれている、空間を強く意識した作品
そして、木や石、紙、鉄などの作品に移っていきます。 「自然素材」と「未加工の素材」自然物をあるがままに見せる。 ものがどう見えるか、「ものともの同志の関係」「組み合わせる表現」
絵画シリーズ 「点より」「線より」 点や線を規則正しくくり返す作品は緊張感のある作品 失敗が許されない極度の集中を要する反復表現を続けた李禹煥はキャンバスに向かうと手が震える拒否反応を起こすほどだったと言います。 「風より」シリーズは空間が生み出され「風と共に」で軽やかな筆遣いには空間の美しさを感じました。
棲処 ル・コルビュジェの中の李禹煥 記憶の彼方に リヨン郊外に建つコルビュジェ晩年の傑作の一つ、ラ・トゥーレット修道院で発表された作品 床に石の板が敷き詰められていて、観覧者が石の上を歩くことになり、石全体がきしんだり音を出し割れるような感覚を与える作品と言われていますが、残念ながら歩くことはできませんでした。ル・コルビュジェと李禹煥、フランスに行きたい!!
李禹煥の作品を鑑賞することによって「もの」を見る目が違ってくるのではないでしょうか。公園のブランコやベンチ、朽ちた壁やそこに見る草花・・・空間を楽しむ・・・
兵庫県立美術館を後にしてご一緒した方から、芦屋にあるヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)に誘われ足を伸ばしました。
こちらはフランク・ロイド・ライトによって設計された建物。 兵庫県立美術館は安藤忠雄設計ですので、対比が面白かったです。 その上、ル・コルビュジェも加わって、今回は色々な要素で楽しむことができました。 近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトは私たちの住む住宅にも自然と一体化した設計で多くの影響を与えていて私も大好きな建築家です。 窓からの木漏れ日、そよぐ風になびく木々や草花、建物と自然の一体化、十分に体感して心地よい時間を過ごしました。
・・・少しずつ早春を感じる神戸・芦屋の旅でした。